FC2ブログ

2904

北小路 肉丸の自分史・・つまり「肉丸史」

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

第32話  用務員のおじさん

地下のコークス小屋は意外と明るく、4月ということもあって石炭も少なく広々としていました。

「勝手にしなさい!」

と声がして、重い鉄の扉が閉まる音がしましたが、別に気にしません・・(笑)

・・・どれほど時間が経ったでしょう。

「ドワ~ワン」とドアが開いた音がしました。

先生が根負けしたな・・と感じ、ボクは勝った気分になりました。

ボクはコークスを手に握りました。

別に投げつけようということではありません。

ただ、先生に抱きつくふりをして、先生の服を黒くしてやろうという思いです(笑)

しかし、階段を降りてきたのは先生ではありませんでした。

用務員のおじさんです。

学校見学をしていないボクですから、用務員さんという仕事も知りません。

男の、それもおじいさんが現れたのはちょっとびっくりしました。

「坊主、仕事の邪魔だ、よけろ」

無愛想に用務員のおじさんは言いました。

大人の男の人相手にはちょっとヒビリましたが、ボクにも意地があります。

「いやです! 先生がここに入れと言ったので、先生が許してくれるまで出ません!」
(自分で書いていても、本当に生意気な1年生です・・・)

用務員のおじさんもさすがに困ったようで

「先生から頼まれたんだ」と言いました。

「だったら、先に言えよな・・」

と用務員のおじさんに言い、階段を上りました。
(いや、本当に生意気な1年生です・・・)


入学してすぐですから、学校見学だけでその日は終了だったみたいで、教室には先生以外は誰もいませんでした。

先生は「反省しましたか?」などと聞いてきましたが、そんなに反省はしていません・・。

ただ、ここで「反省していない」などと言ったら、また面倒なことになりそうで・・。

「はーい」と明るく返事をしました。

明るく返事をするというのがボクの「反抗の意思」でもありました。

その心の中では、「泣きながら先生に抱き付き先生の服を石炭で黒くする作戦」が実行できなかったことを悔やんでいるのでした。

スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。